私は関西に引っ越してきてから、すっかり釣りに夢中になりました。なかでも大好きなのが、秋の太刀魚釣りです。釣りを始めてから、自然と「秋が一番好きな季節」になったほど。

「太刀魚釣りって難しそう…」と思う方も多いかもしれません。でも実際はそんなことありません。もちろん奥が深い釣りではありますが、まず一匹を釣るだけなら決してハードルは高くないんです。
太刀魚はサイズも大きく、見た目も美しく、そして何より食べて美味しい魚。釣り上げたときの迫力も格別で、しっかりとした引きも楽しめます。さらに夜の海に浮かぶ電気ウキは幻想的で、心に残るシーンになること間違いなしです。

「まずは一匹釣ってほしい。いや、ぜひ釣らせたい!」
そんな気持ちを込めてこの記事を書きました。
「太刀魚釣りに挑戦してみたい!」「とにかく一匹釣ってみたい!」と思っている方にとって、少しでも役立つ記事になれば嬉しいです。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
\この記事は次のような人におすすめ!/
●タチウオ釣りに興味はあるけど、何から始めればいいか分からない人
●関西エリア(大阪湾・和歌山など)で 気軽にタチウオを狙ってみたい人
●ウキ釣りを体験してみたい初心者(特に夜釣りや電気ウキに挑戦したい人)
●高価な道具ではなく、手軽に始められる入門セットでスタートしたい人
●まずは「一匹釣る」楽しさを味わいたい、初めての成功体験を求めている人
はじめての太刀魚釣り。関西で初心者でも釣れる理由
関西の釣りといえば、やっぱり「堤防からの太刀魚釣り」。いまではすっかり定番の釣り方として定着しています。

特に大阪湾は太刀魚の一大スポット。そしてお隣の和歌山県は、なんと全国でも太刀魚の漁獲量が日本一を誇る場所です。
大阪湾にやってくる太刀魚は、和歌山県と徳島県に挟まれた紀伊水道を通り、春先から秋にかけて一気に湾内へと入り込んできます。その数はまさに圧巻。

夕暮れが迫り、辺りが暗くなると、大群の太刀魚たちが餌を求めて岸近くまで寄ってきます。ここが狙い目。堤防からの「太刀魚のウキ釣り」は、このタイミングをとらえる釣り方です。空腹の太刀魚が次々に寄ってくるので、初心者の方でも比較的釣りやすいのが魅力なんです。
私の初めての太刀魚釣り
数年前、東京から京都に越してきてしばらくした頃。
同僚から「関西で釣りするなら太刀魚やで。岸からでも簡単に釣れるしな〜」と教えてもらったのが、私の太刀魚釣りの始まりでした。
「釣りがしたい!!!」と思い立ったらいてもたってもいられず、近くの釣具屋へ直行。安い磯竿とセット仕掛けを購入し、エサはあの不気味な青いキビナゴ。お金もなかったので、最安セットで太刀魚に挑戦です。

当時の私は釣り知識ゼロ。
「潮?なにそれ?」
「まずめ?なにそれ?」
そんなレベル。
それでも「太刀魚=暗くなったら釣れる」という浅い知識だけを信じ、夜の0時に京都を出発。大阪の某人工島に2時前に到着しました。
テトラは怖かったのでベランダへ。着いてみると、人、人、人…。なんとか入れる場所を見つけて仕掛けを準備しました。今思えば潮も時合も考えずに竿を出す完全な“クソムーブ”。でも、運よく私が着いた時間がちょうど時合だったようで、仕掛けを投入して30秒でウキがスッと沈みました。
「沈んだよっ!」と肩を叩く彼女。
「ええか。太刀魚はな、タバコ一本吸い終わるぐらい待つのがええんや…」なんて決めセリフを吐きつつ、実際は小刻みに震えながら竿を握りしめていました(笑)。
1分ほど震え続け、「えいやっ!」と合わせると竿にズシッと重み。必死にリールを巻いて上がってきたのは、指3本サイズの立派な太刀魚。これが私の初太刀魚でした。
その時の喜びは今でも鮮明に覚えています。
……が、オチはここから。興奮して太刀魚を絞めていると、隣で「私もやる!」と仕掛けをぽちゃんと落とした彼女。すると、私が釣ったものより一回り大きな太刀魚を釣り上げたのです。

結局その日は運に恵まれ、2時間ほどで7匹ほど釣ることができました。夢中になっていて写真は残っていませんが、初めての太刀魚釣りの思い出は、今でもはっきりと心に残っています。
初心者でも釣れる!太刀魚の釣り方ガイド|道具編
ウキ釣りってどんな釣り?
名前のとおり「ウキ」を使った釣り方が、太刀魚のウキ釣りです。
夜釣りが基本となる太刀魚釣りでは、暗い海でもしっかり見えるように「電気ウキ」を使います。
やり方はシンプル。
エサをつけた針を海に投げ込み、ウキがスッと沈んだらそれがアタリ(魚が食いついたサイン)!とてもわかりやすい釣り方なんです。
太刀魚は暗くなると餌を求めて岸近くまで寄ってくるので、思い切り遠投する必要もありません。だからこそ初心者でも安心。しかもウキが沈む瞬間が目に見えてわかるので、「釣れてる感」をダイレクトに楽しめます。

まさに「最初の1匹」を狙うにはピッタリの釣り方です。

ぱっと見は「なんだかややこしそう…」って思いますよね。
でも安心してください。ここから私が一つひとつ、わかりやすく解説していきます。
「なるほど、こうすればいいんだ!」と納得しながら準備できるはずです。
太刀魚釣りに必要なもの

竿(ロッド)
太刀魚のウキ釣りで最も使いやすい竿は 磯竿 です。
磯竿には「号数」という表記があり、簡単にいうと数字が小さいほど柔らかく細め、大きくなるほど強さや太さ、遠投性能が高くなります。
太刀魚のウキ釣りに適しているのは 2〜4号。
その中でも私のおすすめは 3号 です。
3号は程よい硬さがあるので、堤防の高さがある釣り場でも魚をしっかり抜き上げられますし、急に大物が掛かったときにも安心。さらに汎用性が高く、最初の1本としても心強い相棒になります。
「初めて太刀魚のウキ釣りをやってみたい!」という方は、迷わず 磯竿3号 を選ぶと間違いありません。

「ちなみに、必ずしも磯竿でないとダメ、というわけではありません。
実際にシーバスロッドなどでウキ釣りをしている人も多くいます。」
「すでに竿を持っている方は、一度手持ちのタックルを確認してみるのもアリです。その際は 竿の長さ と 適合するオモリ(号数)や仕掛けの重さ をチェックしておきましょう。」
「条件さえ合えば、まずは手持ちの竿でチャレンジしてみても十分楽しめますよ。」
初心者におすすめの竿(ロッド)
定番のビギナーロッドを並べました。ここに並べた竿を選べばまず間違いはないです。ビギナーロッドとはいえ、ダイワ、シマノはこれからも使っていけるしっかりした竿です。プロマリンさんは安価が売り。やはり上二つと比べ重さやだるみはあります。予算に合わせて選んでみて下さい。
ダイワ リバティクラブ 磯風 3号45・K
シマノ ホリデー磯 3号-450PTS
プロマリン ブルーベイ磯 3-530
リール
太刀魚のウキ釣りにおすすめのリールは、2500〜3000番のスピニングリールです。
リールには「番手」と呼ばれる番号があり、500番、1000番、2000番…と数字が上がるにつれて、
- 糸を巻ける量が増える
- 巻き上げる力が強くなる
といった特徴があります。
その中でも 3000番 は最も汎用性が高いサイズ。太刀魚釣りはもちろん、他の魚種にも幅広く使える“オールラウンダー”です。
迷ったら、まずは 3000番のスピニングリールを選んでおけば間違いありません。

※リールは釣りの要。壊れてしまうと、その時点で釣りは続行不可能です。
特に安価すぎるリールは、ライントラブル(糸絡みや糸ヨレ) が頻発することがあります。ラインの扱いにまだ慣れていない初心者ほど、トラブルが続出して「全然釣りにならない…」という状況になりがちです。
実際に、釣りをやめてしまう理由の大きな一つがこのライントラブル。だからこそ、ストレスなく釣りを楽しむためには ある程度しっかりしたリール を選ぶことを強くおすすめします。
初心者におすすめのリール
たくさんのメーカーから様々なリールが出ていますが、圧倒的おすすめはこれ。
ダイワ レブロス LT3000-CXH 24年モデル
コスパ最強のリールといえばこれ。
正直「とりあえずこれで間違いない」と言える、まさに ザ・普通 なリールです。
壊れにくく、余計なトラブルも起こりにくい。しかも汎用性が高く、同価格帯のリールと比べても軽量で扱いやすい。値段も手頃なので、初心者が最初に選ぶリールとしてピッタリです。
私がダイワ好きだからおすすめしているわけではなく、もし他メーカー推しだったとしても、やはりこのリールは推すと思います。
そして「もう少し予算をかけられる」という方には、ワンランク上の レガリス をおすすめします。より軽く、巻き心地も向上していて、長く使いたい人にはこちらもアリです。
ダイワ 23 レガリス LT3000-CXH
初心者向けに限らず、正直 「これから先ずっと使える」 と言えるほど優秀なリールです。
おすすめを2台紹介してしまってすみません(笑)。でも、私の中ではこの2台以上のリールはほとんどないと言えるほど信頼できるもの。
最初の一台として、心から強くおすすめします。
ライン
釣りで使うラインにはいくつか種類があります。代表的なものは ナイロン、フロロカーボン、PE ですが、ここは迷わず ナイロンライン を選びましょう。
しなやかで扱いやすく、初心者にもピッタリです。
ラインにも竿と同じように 号数 があり、太さを表しています。太刀魚のウキ釣りには 3号 を選んでおけば、まず間違いありません。
最初のうちは難しいことを考えず、ナイロンライン3号で準備すれば大丈夫です。
ダイワ JUSTRON(ジャストロン) 500m 3号
仕掛け

仕掛け作りは、初心者にとって一番ハードルが高く感じる部分かもしれません。
太刀魚のウキ釣りで一般的な仕掛けは、次の 8つのパーツ で構成されています。
- ウキ止め糸
- 電気ウキ
- シモリ玉
- からまん棒
- おもり
- ケミホタル
- 鉤
「初めてで作れるかな…」と不安に思うかもしれませんが、大丈夫です。基本的には糸にパーツを通していくだけで、糸を結ぶのはたった 2か所 だけなんです。
最初は セット仕掛け を買うのがおすすめ。
8つのパーツがすべて揃っていて、仕掛けの作り方も説明書に丁寧に書かれています。これなら初心者でも安心してスタートできます。

仕掛けの鉤(針)は、複数用意しておくのが基本です。
針が曲がってしまったり、魚に切られてしまうこともあるからです。
また、セット仕掛けも 2セット以上 用意しておくと安心です。
初心者は、竿の穂先で糸が絡んで切れてしまう「高切れ」というトラブルを起こしがち。場合によっては、海にパーツすべてを投げ捨ててしまうこともあります…。
最初から余分に準備しておけば、そんなハプニングにも慌てずに釣りを楽しめます。
冨士灯器 こだわり太刀魚仕掛けセットタイプ
餌
太刀魚のウキ釣りで最も使われる餌は 「キビナゴ」 です。
九州料理で有名なキビナゴの刺身を食べたことがある人もいるのではないでしょうか?関西の釣り具屋でも、冷凍でエサコーナーに大抵置いてあります。
初心者におすすめの理由のひとつは、動かないので扱いやすいこと。
「虫は触れない…」という人でも安心です。死んだ魚なので気持ち悪くありません。
もうひとつのおすすめは、サンマやイワシの切り身。
スーパーで1尾買ってきて、適当にぶつ切りにしたものを大量の塩と一緒にタッパーで塩漬けにしておくと便利です。
キビナゴに反応がないときでも、イワシやサンマで釣れることがあります。
ちなみに、ただの塩ではなく、太刀魚専用の塩を使うとさらに効果的です。
ダイワ アミノソルト激〆タチウオ
クーラーボックス
釣った太刀魚を鮮度よく持ち帰るために、クーラーボックス は必ず用意しましょう。
疲れたときに座ることもできますし、中に飲み物を入れておくことも可能です。
釣った魚をビニール袋に「ぽい」と入れて持ち帰るのはおすすめできません。
それが許されるのは、釣り場の目の前に家がある人だけです。
クーラーボックスの大きさは、30〜40L あれば十分です。
太刀魚は細長い魚なので真っすぐは入りませんが、数匹まとめて入れることができます。
ちなみに、私が使っているのはこちら。はい、ダイワ信者です(笑)。
ダイワ ライトトランクα s3200 32Ⅼ
皆さん、今きっとこう思っていませんか?
「たけぇなぁ…」
そうなんです。クーラーボックスって意外と高いんですよね。竿一本くらいの値段は軽くします。
でも、これから釣りを続けたい!という方には ぜひ買ってほしいアイテム です。
「いや、まずは太刀魚1匹釣ってみたいだけだし…」という方には、こちらの 簡易クーラーやバッカン が便利です!
本格的なクーラーボックスほど高くなく、持ち運びもしやすいので、初心者でも気軽に使えます。
座ったりはできないけど、とりあえずの釣りで発泡スチロールは全然あり!しっかり氷を入れれて冷やし込めば5時間程度はしっかり持ちます!
釣具屋さんで売ってる発泡スチロール箱ならなおよし!スーパーでも置いてますよ。
魚掴み・ハサミ
顔を見れば分かると思いますが、あの歯、マジで危ないです。
噛まれたら普通に流血します。
ですので、太刀魚を扱うときは 魚掴み(フィッシュグリップなど)必須。
絶対に手で直接掴むのはやめましょう。某YouTubeで見るような手掴みは危険です。
ハサミ は何かと重宝するアイテムです。
- ラインを切る
- 釣った太刀魚を締める
- 袋を開ける
など、釣りのあらゆる場面で使います。
高価なものでなくても構いません。必ず1つは携帯しておきましょう。
ヘッドライト
太刀魚釣りは基本 夜釣り なので、ライト は必ず必要です。
「スマホでいいじゃん」と思うかもしれませんが、手が塞がってしまうので、やはりライトがあると便利です。
暗い中で釣り場を移動するのは危険ですから、必ず用意しましょう。
初めのうちは 安価なライトで十分。
私もネットで買った手頃なライトを使っています。
本当はゼクサスのカッコいいライトが欲しいんですけどね(笑)。
タモ(タモ網)
太刀魚釣りでは、タモ網 は基本的に用意しなくても大丈夫です。
ほとんどの太刀魚は、そのまま抜き上げられます。
ただし、あった方が安心なのは間違いありません。
キャッチ率も上がるので、余裕がある方は用意しておくと安心です。
針外し・プライヤー
やはり太刀魚の 歯は危ない ので、針を外すときは プライヤー を使うのが安心です。
私の場合、妥協して魚を締めて動かなくなった後にハサミでチョキチョキ外すこともありました。
安全にやろうと思えばできないことはありませんが、プライヤーがあると 確実に便利。
時間もほとんど掛かりませんし、初心者ほど用意しておくことをおすすめします。
水汲みバケツ
あると すごく便利 なアイテムが、水です。
締めた後の血抜きや手洗い、汚した釣り場を流すときなど、何かと使います。
おすすめは…あります!
ダイソーの水汲みバケツ です。
バリエーションも増え、値段も安価。
「とりあえず一回だけ釣りしてみたい」という方にも、手軽に使えて本当におすすめです。
コンパクトにしたい方はこちら!
タオル・消臭ティッシュ
どうしても手は汚れますし、餌の匂いも付いてしまいます。
何枚か持っていくと便利 です。
私は毎回、このタオルや消臭ティッシュをリュックに忍ばせて釣りに出かけています。
準備万端!あとは釣るだけだ
今回は、関西で初心者でも楽しめる 太刀魚のウキ釣り について、準備編として必要な道具や餌の選び方まで紹介しました。
ポイントをまとめると…
- 竿・リール・ライン は初心者向けの定番アイテムで十分
- 仕掛けや餌 はセットで揃えると安心、失敗しても慌てず対処できる
- クーラーボックスや発泡スチロール は釣った魚を鮮度よく持ち帰るために必須
- 魚掴み・ハサミ・プライヤー・ライト・水汲みバケツ・タオル などの便利アイテムも用意して、安全で快適な釣りを
初めは「うまくできるかな…?」と不安に思うかもしれませんが、道具が揃っていれば 誰でも簡単に楽しめます。
何より大事なのは、まず 一匹釣る楽しさを体験すること。夜の海でウキが沈む瞬間のドキドキは、釣りの魅力そのものです。
この記事を参考に、ぜひ 最初の一匹 を釣って、太刀魚釣りの楽しさを味わってください。
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