釣りを楽しんでいると、「釣れた新鮮な魚、家の猫にちょっとおすそ分けしたいな」と思うことがありますよね。

私も猫を飼っているのですが、釣れた魚をクーラーボックスから出したとたん「にゃあ~♡」とすりすり寄ってきます笑

しかし、魚なら何でも猫に与えて良いわけではありません。
種類や調理方法を誤ると、猫の体調を崩す原因になってしまいます。
釣った魚をペットの猫にあげるときは、
どの魚が安全か
どんな調理・下ごしらえをすれば安心か
をきちんと確認してから与えることが大切です。これを守れば、愛猫と一緒に釣りの楽しさを共有できます。
\この記事で分かる事!/
●猫に「与えてもよい魚」
●「与えない方がよい魚」
●与えるときの注意点
愛猫の健康を守りつつ、楽しい釣りライフを過ごすための参考にしてください。
猫は本当に「魚好き」なのか?

昔から「猫=魚好き」というイメージがありますが、これは実は日本独特の文化的な印象です。
本来の猫は肉食動物であり、必須アミノ酸や脂肪の摂取を肉から行う動物です。
つまり、魚はあくまで “補助的に少量食べるもの”。主食になる食品ではありません。
ただし、魚は嗜好性が高く、猫が喜んで食べることは事実です。
問題なのは種類と量。
魚なら何でも安全というわけではなく、リスクの高い魚も存在します。

釣った魚を猫に与える場合はまず 「どの魚が安全か」 を明確に理解することが重要です!
猫に与えても良い魚
結論から言うと、 猫に最も安全なのは白身魚 です。
以下は、釣りでもよく獲れる猫向きの魚です。
タイ・クロダイ(鯛・チヌ)

白身魚の代表。身が淡白で癖がなく、消化も良い。骨が太いので取り除きやすく、猫に安心して与えられます。
スズキ

海釣りではよく釣れる魚。脂が少なく胃腸への負担が小さいため、猫との相性も抜群です。
ヒラメ・カレイ

身が柔らかく消化しやすい魚。骨が多いので、身をほぐすときは慎重に。
タチウオ(太刀魚)※小骨に注意

身は柔らかく消化しやすい白身魚。非常に細長い小骨が多いため注意が必要。
アジ(※量に注意)

アジは青魚寄りの性質を持ちますが、白身に近いため少量なら問題ありません。
ただし、常食はNG。与えるなら 少量かつ完全加熱 が鉄則です。
カサゴ(ガシラ)

高級魚ですが、堤防では身近な魚。身は白身で消化しやすいです。
メバル

カサゴ同様、白身で消化しやすい。タンパク質やDHAも豊富で猫に良い。
番外:魚のおやつのおすすめ
うちの猫の食いつきがすごかったおやつです。
新鮮なシラウオをそのままフリーズドライにした、香り豊かなおやつなんです。
添加物不使用で、毎日あげても安心!

袋を開けた瞬間、猫の目がまんまるになるほど食いつきがいいんです。
猫に与えない方が良い魚①:青魚(サバ・イワシ・サンマ等)

結論:青魚は猫には基本的にあげないほうが無難。
サバ、イワシ、サンマ、サワラなど青魚には、不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
一見体に良さそうですが、猫がこれを 大量に・継続的に 摂取すると危険です。
青魚が危険な理由:黄色脂肪症を引き起こすため
青魚を常食した猫が最もリスクを抱えるのが 「黄色脂肪症(脂肪織炎)」 という病気。
これは体内の脂肪が酸化し、それが炎症を起こしてしまう病気です。
症状としては、
- 食欲が落ちる
- 触られるのを嫌がる、痛がる
- 背中や脇腹に硬いしこり
- 動きが鈍くなる
特に背中の皮下にできるしこりは特徴的で、猫の生活に大きく影響します。
加熱しても青魚の脂質構造は変わらないため、
加熱したから安全になるわけではありません。
また、釣ったばかりの青魚にはアニサキスなどの寄生虫も多く、生は100%アウト。
つまり、寄生虫対策として加熱しても、黄色脂肪症リスクは消えないため、
「青魚は基本避ける」 がもっとも安全な判断です。
猫に与えない方が良い魚②:赤身魚(カツオ・ブリなど)

赤身魚は脂が多く、猫の腎臓と消化に負担をかけるため、日常的な摂取には不向きです。
特に釣りで釣れることの多いブリ系は、脂質が非常に多く、ヒスタミン中毒のリスクもあるため、猫には向きません。
猫に与えない方が良い魚③:淡水魚(ブラックバス・ブルーギル・コイ)

淡水魚は寄生虫の種類が海水魚より多く、内部寄生虫のリスクも高いことから、猫にあげるメリットはほぼありません。
調理してもすべての寄生虫リスクをゼロにできるわけではないので、避けましょう。
猫に与えない方が良い魚④:いか・たこ・えび・かに(非常に危険)


ここは特に重要なポイント!
いか・たこ・えび・かになどの海産物は、猫には絶対に食べさせてはいけません。
危険な理由:チアミナーゼがビタミンB1を破壊するため
生のいか・たこ・えび・かにには
「チアミナーゼ」 という酵素が含まれています。
この酵素は猫の体内の チアミン(ビタミンB1)を分解してしまう ため、摂取すると急激にビタミンB1不足を引き起こします。
結果として 「チアミン欠乏症」 になる可能性があります。
チアミン欠乏症の症状
- 食欲が落ちる
- 吐き気や嘔吐
- ふらつき、歩行異常
- 重症化すると神経症状
昔から「猫がいかを食べると腰を抜かす」と言われてきたのは、この 神経症状によるふらつき が理由です。
加熱すればチアミナーゼは不活化しますが、
- 消化が悪い
- 内臓に負担がかかる
- アレルギーの可能性
など複数の問題が残るため、加熱しても与えない方がいい 食材です。
猫に釣った魚を与える時の5つのルール
①生は絶対にNG:必ず加熱
寄生虫対策として加熱は絶対条件。
茹でる・焼く・レンジ加熱など、しっかり火を通す。
② 骨は100%取り除く
猫の喉・胃腸・腸を傷つけるため、骨は徹底的に除去。
特に小骨に注意。
③ 味付けは一切禁止
塩・醤油・味噌・酒・みりん・油
すべてNG。
味付け前に取り分けるのが安全。
④ 与える量は「おやつ程度」
ティースプーン1~2杯ほどで十分。
魚はあくまでおやつであり主食ではありません。
⑤ 内臓は食べさせない
寄生虫リスクが高い部分。絶対に避ける。
まとめ:猫には白身魚が最も安全。青魚・いか・たこ・えび・かには避けるべき

釣った魚を猫にあげるなら、
◎ あげていい
- 白身魚(鯛・スズキ・ヒラメ・カレイ・タラ)
- アジ(少量・加熱)
✖ あげてはいけない
- 青魚全般(サバ・イワシ・サンマなど)
- 赤身魚(マグロ・ブリなど)
- 淡水魚
- いか・たこ・えび・かに(チアミナーゼで危険)
- 味付け済み・加工食品
特に 青魚といか・たこ・えび・かに は、
猫の健康リスクが大きいため避けるのが最も安全です。

正しい魚を選び、適切な調理をすれば、猫にとって安全で嬉しいごちそうになりますよ!



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